兄ジェワン(ソル・ギョング)は、道徳よりも物質的な利益を優先して生きてきた弁護士だ。
仕事のためなら、殺人犯の弁護でさえも厭わない。
年下の2人目の妻ジス(クローディア・キム)や10代の娘らと共に豪華マンションに住み、
家事は家政婦がこなす誰もがうらやむ暮らしだ。
一方、小児科医として働くジェギュ(チャン・ドンゴン)は、
どんな時にも道徳的で良心的であることを信念に生きてきた。
年長の妻ヨンギョン(キム・ヒエ)と10代の息子と共に住む彼は、
老いて痴呆気味になった母の介護にも献身的に当たり、品行方正な日々を送る。
まったく相容れない信念に基づいて生きてきた兄弟。
しかし2人は、それぞれの妻を伴って月に1回、
高級レストランの個室に集い、ディナーを共にする。
レストランではお得意様であるジェワン夫妻が常に優先され、
兄弟家族同士の会話はどこかぎこちない。
ディナーが行われた夜、時を同じくある事件が起こり、
満ち足りた日々を送る家族が想像だにしなかった衝撃の結末を招き寄せる―。
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view all1963年8月8日生まれ。大学で哲学を学んだ後、会社員生活を経て、ポン・ジュノらを輩出したKAFA(韓国映画アカデミー)で映画を学ぶ。1998年、ハン・ソッキュ、シム・ウナを主演に起用した『八月のクリスマス』で長編監督デビュー。カンヌ映画祭批評家週間に入選したほか、国内では青龍映画賞最優秀作品賞に輝くなど、一躍韓国新世代監督の最注目株に躍り出た。その後の監督作品に、『春の日は過ぎゆく』(01)、『四月の雪』(05)、『ハピネス』(07)、『きみに微笑む雨』(09)、『危険な関係』(12)、『ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女』(16)、『世宗大王 星を追う者たち』(19)など。2021年には、チョン・ドヨンを主演に迎え、初のシリーズドラマ監督作「LOST 人間失格」を手がけた。堤川国際音楽映画祭の実行委員長を務めていた時期もある。